本記事では、扉の向こう【田宮編】のネタバレと感想をまとめています。
最終回を目前に、波止陽樹を殺したと自首した田宮さん。
交換殺人ゲームとは無関係だと事情していましたが、はたして真実はどうなのか─…?
今回の扉の向こうは、妻・君子視点で送られる田宮編です!
扉の向こう田宮編ネタバレ

この先は扉の向こう田宮編のネタバレが含まれます。
未視聴のかたは、注意してください。
真面目がたたって早期退職
旦那の田宮淳一郎は、仕事から帰っても背筋さえくずさず新聞5社(朝刊・夕刊)をすべて読みこむようなthe真面目人間。
君子はいい意味で真面目、
悪い意味で堅物な田宮淳一郎のことを評価しつつも心配していました。
その心配はやがて的中し、真面目がたたって部下からありもしないパワハラを訴えられて銀行を早期退職することになってしまいます。
嫌な予感が当たってしまったものの、本心では早期退職したことで何かがプラスに変わるかもと期待していた君子。
しかし田宮は相変わらず。
退職してからも、姿勢ひとつ崩さず毎日新聞を読みふけるような毎日…。
カルチャーセンターで高齢者向けの体操教室をやっている君子は、「新しい体操の説明が高齢者に伝わりやすいか確認してください」という口実のもと
田宮に体操させて気分転換を狙います。
…が、どこまでも真面目な田宮さん。
「わんっ!わんっ!つ~るの舞!」という君子のかけ声が気になって、いちいちツッコみはじめます。
「わんってなんだ?その動きは、どちらかというとカンガルーだろう」
「英語のワンとツーを犬と鶴にかけてるなら、説明しないと!」
私ならこの時点で、めんどくさいわ!!と匙を投げてしまいそうですが、さすがは長年連れ添った夫婦。
君子はうまく対応しながら、真面目人間の田宮に鶴の舞体操をさせることに成功!
君子は超ぎこちなく動く田宮を見て、数十年かけてこり固まった真面目はそう簡単にほぐれないのだと悟ります。
演劇をはじめて少しずつ変わる田宮に喜ぶけれど…
そんなある日、銀行員時代にだって喧嘩したことのない田宮が右手に怪我をして帰ってきました。
氷水で右手を冷やす田宮に呆れる君子。
田宮は喧嘩ではなく、机を叩いただけだと言い張ります。
そんな田宮に、君子は仕事に向けていた情熱をぶつける”他の何か”を探すよう、いくつかのパンフレットを渡すのでした。
やがて田宮は、新しい趣味として演劇をはじめます。
ある日、君子が家に帰ると不真面目な居酒屋店員になりきった田宮が待っていました。
…が、根が真面目すぎてまったく”不真面目さ”が伝わりません。
君子がダメだしすると、今度はやり過ぎて逆に不自然な演技をはじめます。

©NTV/秋元康/高野水登
「あなたの番です 扉の向こう103号室」より出典
不真面目への偏見がすぎる。
見かねた君子がお手本を見せると、田宮は感激して「過去に何かやってたのか!」と目を輝かせます。
君子がいつも通りかかる居酒屋店員の真似だというと、田宮はこの目で見たいから一緒に居酒屋をはしごしようと提案。
役作りのためではあるものの、君子は変わってきた田宮の姿に喜びます。
まるで別人のような田宮に恐怖?
ですが、そんな喜びはすぐに消え去ることに。
というのも田宮は老後のために貯めていた資金を使って、演劇のための稽古場を購入してしまったのです。
演劇は趣味で仕事じゃないんですよ?と諭しますが、それすら耳に入らないのめり込みっぷり。
さらに隠し事をしたり(交換殺人ゲームのこと)演劇で知り合った若い子(東)にうつつを抜かして浮気したり…と、今までの田宮とは思えないような行動を連続するようになってしまいます。
遊びを知らずに大人になると後が酷いってのは、このことか…
田宮の性格上、浮気といっても一線を越えてはいないとわかっていても、浮気は浮気。
ついカッとなって帰ってくるな!と言ってしまい、本当に帰ってこなくなった田宮を気にしつつも連絡できない君子は、どうしてこうなってしまったのか…と考えます。
黒いマトリョーシカ
君子には、田宮が変わってしまったと感じたある出来事があったといいます。
それは田宮が引きこもりになってしまった頃のこと。(波止陽樹を殺してしまった直後ですね)
夜に君子が帰宅すると、真っ暗な部屋の中でタオルケットを被ってくるまった田宮がソファにうずくまっていました。

©NTV/秋元康/高野水登
「あなたの番です 扉の向こう103号室」より出典
普通に怖い。
君子は一瞬ギョッとしつつ、リビングの電気をつけます。
話を聞くと田宮はポツリポツリと「私は自分をマトリョーシカのような人間だと思っていた」と話し始めます。
人間は一皮むけば、まったく違う顔が出てくる。
銀行員時代にそんな人間を、嫌というほど見てきたと語る田宮。
ときどき自分はどうなんだろう?自分の本質はどこにあるんだろう?と考えていた。
だけど考えるたびに同じ結論にたどりつく。
「開けても開けても、自分と全く変わらない田宮淳一郎が出てくるだけなんだよ。少しずつ小さくなった私が…」とつぶやく田宮。
君子は嘘がないってことじゃないんですか?いいことじゃないんですか?と投げかけますが、
田宮はもし最後の1つをあけてまったく別の自分が出てきたら??と不安でマトリョーシカの最後の1つが開けられないと話し続けます。
もし最後の1つが自分の知らない自分だったら……
「それが私なのか?」
いつもと雰囲気の違う田宮に、君子は何かぞっとしたものを感じつつも「あなたですよ」と言い聞かせます。
君子の言葉に「…そうだよな」と田宮はつぶやいて、タオルケットを引きずりながら寝室へ移動していくのでした。
田宮がためらっていた最後のマトリョーシカを開けると、中からは見たことのない黒いマトリョーシカが姿を現します。
戸惑いながら、しばらく黒いマトリョーシカを眺める田宮。
一通りじっくり見たあと、田宮は「いただきます」と声をかけて美味しそうに黒いマトリョーシカを食べるのでした─…。
扉の向こう田宮編の感想
なんだろう…。真面目な中にある狂気をかいま見た気分。
あなたの番ですの登場人物は、結構濃いキャラばかりで耐性ついてたはずですけど(特に尾野ちゃんとか)ちょっとゾッとしましたね。
最後の最後で出てきた黒いマトリョーシカを食べてしまった田宮さん…。
これは、つい波止を殺してしまったときに新しい自分に目覚めてしまったことの暗示なんでしょうか?
演劇で必死に隠そうとしてたのは、変わりつつある自分?
本編で演劇は若い頃の夢だったと語ってますが、明らかに夢以上の何かがありそう…。
あなたの番です最終回で一波乱起こしそうな予感がします。