ルパン三世プリズン・オブ・ザ・パストは、金曜ロードショーのためだけに作られた完全オリジナル作品!
いつもはお姫様を救うルパンですが…
なんと今回救出するのは投獄から12年が経過し死刑執行が決定したヘクター・コルベット・フィネガンという義賊の泥棒!
フィネガンを救出して貯めこんだお宝をいただこうと企むルパンですが、
他の泥棒たちもフィネガンの脱獄作戦を計画していて…?
本記事では、要点をまとめてネタバレを紹介します。
Contents
『ルパン三世』プリズン・オブ・ザ・パストあらすじ
難攻不落のエルギュイユ監獄に投獄され12年が経過した、義賊の大泥棒クター・コルベット・フィネガンの死刑執行が決定した。
ニュースをみたルパンは、フィネガンを脱獄させ宝を頂こうと計画する。
しかし同じ考えの泥棒や過去にフィネガンによって救われた泥棒たちもドルエンテ王国へ集結していた。
宝を山分けできるのは最初に救出した1組だけ。
うむを言わさず泥棒同士のフィネガン救出争奪戦が始まるなかで、ルパンたちはドルエンテ王国の闇を目にする─…
『ルパン三世』プリズン・オブ・ザ・パスト相関図
ミステリアスなベルテについて知りたい人は『【プリズン・オブ・ザ・パスト】ベルテの正体は?名前の由来や意味、声優も紹介』をご覧ください。
『ルパン三世』プリズン・オブ・ザ・パストのネタバレ
「ルパン三世 プリズン・オブ・ザ・パスト」ご覧いただきありがとうございました
モンキー・パンチ先生も、見てくださったカナ…
#ルパン祭り #ルパン #ルパン三世 #次元 #五エ門 #不二子 #銭形 pic.twitter.com/E7HaxvGq9n
— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) November 29, 2019
ここから先はネタバレを含みます。
まだ映画を見ていない人は閲覧に注意してください。
囚われた義賊フィネガンを救出するためにエルギュイユへ泥棒が集結!
北海道某所 未明
牢屋を警備していた警官は、ルパンが逃げたことに気づく。
すぐに厳戒態勢が敷かれ、銭形警部がパトカーで追うがルパンだと思っていた男は変装した次元だった!!
五エ門や不二子の助太刀もあり、次元とルパンはまんまと銭形たちを撒いて逃げおおせる。
***
後日
ニュースでは、ドルエンテ王国のエルギュイユ監獄に投獄されて12年経つ義賊・ヘクター・コルベット・フィネガンの死刑執行が確定したことが報じられる。
そのニュースを聞いていたルパンはフィネガンを助け、これまでため込んだ財宝のありかを聞き出そうと計画していた。
ルパン登場を予感した銭形は、部下の八咫烏とともにエルギュイユを訪れる。
ドルエンテ王国へ向かう車内で観光名所のパンフレットを読むルパンは、数年前に病死したフィオ王子を悼んで建てられたミゼル・コルディア教会へ寄ろうと楽し気に持ちかける。
そんなウキウキ気分のルパンに、五エ門はイライラ…。
「観光にきたわけじゃないんだぞ。何か浮かれる事情でもあるのか」と刀をルパンの首元にぎらつかせて問いつめる。
不二子の関与を疑う五エ門だが、ルパンは今回は大真面目でフィネガンの財宝狙いだと否定する。
五エ門は同じような考えの泥棒が他にもいたらどうするのだと聞くが、ルパンは「まさか」と笑い飛ばす。
ちょうどそこへ、ダイナマイト・ジョーと名乗る泥棒が通りかかる。
ダイナマイトは次元の昔の傭兵仲間で「お前もくると思った」と話しかけてきた。
というのも次元は、過去にフィネガンから命を救われた恩があるという。
ダイナマイトは先を急ぐと言いさっさと行ってしまうが、話を聞いた五エ門は私情を挟むだけでなく、それを黙っていたことに怒る。
ルパンは観光、次元は私情を挟んで誰も真面目に取り組まないと愚痴る五エ門。
次元は、そんな五エ門こそ先祖が義賊だからフィネガンに憧れたんじゃないのかと突っかかり一発触発の事態に。
仲裁に入ったルパンも、不二子絡みであることがバレて3人の関係がややギスギスしてしまう。
泥棒同士のフィネガン争奪戦がはじまる
ドルエンテ王国は、宝石をぎらつかせた商人たちで賑わっていた。
名産だった黄金とダイヤの鉱山が枯渇して貧乏な時代が長かったが、ここ最近で新しい鉱山を発見し再び潤ったのだという。
王国を探索していた次元は、怪しげなおじいさんに「フィオ王子は生きている。わしも王族なんじゃ」と絡まれる。
各自行動していたルパン、次元、五エ門は宿に集まり、作戦を確認する。
宿の窓からは、ごつごつと不規則に飛び出した巨大な岩の監獄『エルギュイユ監獄』が見えた。
120年前は王族の城だったものを改築した難攻不落の監獄らしい。
ルパンは、そのエルギュイユ監獄へ不二子に送られてきた図面を頼りに侵入するという。
しかしルパンが図面を見た限り、侵入可能なルートは5つあるはずだが不二子が提示した経路は正面の1つだけ。
それを怪しんだルパンが独自に調査すると、
- 空飛ぶ大泥棒/ドク・ハインツ
- 泥棒ロボット使い/バルマー兄弟
- 百獣の泥棒/オレジャーネ男爵
- 大爆発泥棒/ダイナマイト・ジョー
という4組の泥棒が不二子と手を組んでいたことが判明する。
ルパンは個別行動の際にこのことを突き止め、それぞれに発信機とカメラをつけていた。
ダイナマイト・ジョーと不二子が繋がっていると知り、顔が広いと感心する次元。
こうして、フィネガン脱獄もといフィネガンのお宝争奪戦がはじまるのだった。
銭形に化けて正面突破するルパンたち
フィネガン死刑執行のニュースをうけて泥棒たちが集まっていると知り、警戒態勢を敷くエルギュイユ監獄内。
日が沈むのを合図に、泥棒たちが次々と侵入を試みるがあっさりとお縄になってしまう。
その様子を監視カメラでしっかり観察していたルパンたちは、やっと行動を開始する。
ルパン一行は銭形と、その付き添いの八咫烏に化けて突入を試みていた。
ちょうど本物の銭形と八咫烏もエルギュイユ監獄に到着し、指令塔で指揮をとるロレンサ所長のもとへ。
ものすごい警戒態勢に「まるで軍事施設のようだ」とつぶやいた銭形は、「それでもルパンは潜り抜けて侵入する」と続け協力しようと提案する。
しかしロレンサ所長は、王国の権威にかかわるからと警察の介入をよしとしない。
なんとか説得しようとする銭形。そのタイミングで正面玄関のカメラに銭形と八咫烏が映る。
本物の銭形は「古典的な手を!」と笑い飛ばすが、偽銭形にことごとく言い負かされてピンチに。
あわてて懐から身分証を取り出そうと手を突っこむと”銃を取り出そうとした”と飛んできた警備員に殴られ、連行されてしまうのだった。
本物の銭形を追い払うことに成功したルパンは、正面から堂々と銭形として侵入する。
その様子を警備員に変装した不二子がみていた。
フィネガンの死刑執行は偽装工作だった
監視カメラを通り抜けたあと、ルパンたちは変装をやめてあらゆる罠をくぐりぬけながらフィネガンの独房へ向かう。
フィネガンは次元を覚えていて、顔を見るなり「君だったか」と声をかけた。
キャッチボールができそうな広々とした独房に驚くルパン。
同業者の憧れだから、ずっと会ってみたかったと言うフィネガンにルパンは悪い気がしない様子。
ここから逃げて財宝を取りに行こうと持ちかけ、フィネガンはその計画に賛成して一緒に脱獄をはかる。
ルパンは、
- エルギュイユ監獄にはいざというとき発動する大仕掛けがあること
- 仕掛けから逃げるための隙間がいくつかあること
を知っていて、その隙間から脱獄しようと企んでいた。
しかしその仕掛けは、建国以来まだ発動したことがなく、ハッキリしたことがわからない。
というのもヤバすぎて国が滅びるときまで動かすなと建造当時の王が言い残したからだった。
図面を見ながら、その隙間を探すがなかなか見つからない。
そこへフィネガンが隠し通路につづく仕掛けをみつけ、ルパンたちは大喜びで歩いていく。
…が、
歩けど歩けど外へ出ない通路に違和感を感じはじめるルパンたち。
ついに五エ門が違和感の正体に気付き、なぜフィネガンが隠し通路を知っていたのかと問いつめた。
するとフィネガンは「このエルギュイユは既にわたしの家だからだ」と答え、手元の仕掛けを作動させてルパンたちを監獄の外へ落とす。
フィネガンはロレンサ所長と手を組み、自分を助けにきた泥棒たちを捕まえていた。
ルパンたちのもとへ、ロレンサと仮面をつけた騎士・ベルテ、警備員たちが駆けつける。
五エ門はフィネガンの撃った弾を真っ二つに切り、それを合図にルパンたちも応戦する。
斬りあいをはじめる五エ門とベルテ…
しかし足元が崩れ、五エ門は海へ向かって真っ逆さまに。
救出しようと飛び降りたルパンは、五エ門に蹴り飛ばされて崖に激突し、海に沈んでしまうのだった。
次元はというと警備員に取り押さえられてしまう。
フィネガンは次元に、死刑執行は身を隠すための隠れみのだと嘲り笑う。
人身売買と国王の監禁が明らかに
地下には、次元をふくむ大勢の泥棒たちが投獄されていた。
その狙いは泥棒たちの隠し持っている宝や財産を目的とした人身売買だった。
ロレンサ所長たちは、エルギュイユ監獄を隠れみのにテロリストの武器取引の場を提供して黄金を受け取っていた。
そのついでに、宝を隠し持つ泥棒たちをテロリストの資金源として売りつけていたのだ。
***
運よく空洞部へ流れつき、目を覚ましたルパンは同じ場所に流れ着いていたロボットのバルマー3号をライト代わりに再び侵入を試みる。
歩き続けた先で、ルパンは牢に閉じ込められた老人男性を発見した。
そのまま通り過ぎようとするが、苦し気に「首が…」というのを聞いて仕方なく監視室へ向かう。
そこでルパンが見たのは『ドルエンテ王国の王が病に伏して国民に姿を見せない』という記事と、さきほどの老人そっくりな王の写真だった。
他の資料をみると、病死したフィオ王子をあらゆる角度から写した写真が複数出てくる。
さらには、国王の首のレントゲンも出てきて何かが埋め込まれていることも明らかになった。
一方、エルギュイユ監獄の対岸にある王宮島にて騎士ベルテに介抱され目を覚ました五エ門は、伝説の騎士と見込んで王国を救ってほしいと頼まれる。
五エ門は救いを誰かに委ねるものは成功しないと突っぱね、相手にしない。
ベルテは斬りあいを申し込み、五エ門の技を盗もうとする。
テロリストとの取引現場から脱出!
テロリストとの取引現場を目撃したルパンは、ロレンサ所長の目にうっすらと涙が浮かんでいることに気付く。
遠目に観察していたルパンは、牢獄から抜け出してきた銭形たちを見つけジェスチャーで、ロレンサ所長とフィネガンがグルだと伝える。
するとジェスチャーを見ていた八咫烏が音を立ててしまい、銭形は自分が囮になることで八咫烏を逃がす。
ルパンに後始末を頼まれた不二子は、またしても警備員に成りすまして銭形をとり押さえるフリをして一芝居打つ。
牢に連行(するフリ)しようとする不二子だが、フィネガンとロレンサに銭形たちも商品にするから置いていけと言われる。
始まったのは泥棒たちの競売。
銭形、次元、その他の泥棒たちは並べられて人身売買にかけられる。
買い手のつかなかった銭形、次元はその場で”廃棄”されそうになるが
八咫烏がそのへんからグレネードランチャーを持ち出してきて取引現場に撃ちこむ。
弾は外れたものの爆発を起こし、現場は混乱。
それに便乗して人身売買にかけられていた泥棒や銭形も逃げる。
ヘリに乗って上空から応戦するフィネガンだが、まんまとルパンたちに逃げられてしまう。
エルギュイユ監獄の仕掛けが発動する
指令塔にもどったフィネガンは、どんな手を使ってでも絶対に外へ逃がすなとロレンサを脅す。
実のところ王の首に仕込まれた爆弾のせいで従わざるを得なかったロレンサは、フィネガンの意図をくみ取り悔しさから歯を食いしばる。
フィネガンはエルギュイユ監獄の大仕掛けを発動させようとしていた。
事情を察したルパンは、王の首に仕込まれた爆弾のプログラムを改造したから大丈夫だとハッタリをかましてロレンサを説得しようとするが、信じない。
不二子は次元にフィネガンを撃つ準備をしろと言うが一足遅く、ロレンサが仕掛けのボタンを押してしまった。
ロレンサは監獄内に放送をし、看守たちは囚人たちを一時解放し逃げるよう伝える。
罠が発動したのを確認したフィネガンは、相棒のスカラトスとともに財宝を乗せて監獄から逃げ出していた。
エルギュイユ監獄の仕掛けとは、密閉壁というもので建物を1つの壁のように密閉してしまうものだった。
監獄はもともと城だったため、王家が逃げ出すための秘密の抜け道がいくつか存在する。
フィネガンは過去に王家の人間からその場所を聞き出し、王族を滅ぼしたとはなすロレンサ。
なんとか隙間をみつけて1人でも多く逃げてほしいと願う。
ルパンたちは幽閉された王に抜け道を聞くため、地下へ向かう。
その途中で2~3人乗りの浮遊する乗り物をみつけ、銭形と八咫烏を乗せて空から脱出させ応援を呼ぶよう伝える。
フィオが生きていると知らされる
次々と襲いかかってくる壁をかわしながら、王が幽閉されている牢へむかうルパンたち。
五エ門が牢を斬り、迫りくる壁から間一髪で逃れる。
ロレンサは密閉壁を作動させたこと、救出にきたことを伝える。
仕掛けを発動してしまったことを懺悔するロレンサ。王はフィネガンにほだされた自分が一番悪いと言う。
自分が愚かだったあまりに、息子のフィオもこの世を去ったと俯く王。
ロレンサはフィオの病死は偽装で、身分と顔を隠して生きていると伝える。
その正体が、五エ門を救ったあのベルテだった。
ロレンサはフィオが王宮島に身を隠していると話すが、その会話をフィネガンも盗聴器で聞いていた。
結末:フィオが王位を継ぎ、新たな王となる
王宮島へ向かったフィネガンは、フィオを始末して自分がなり替わろうとしていた。
なんとフィネガンはフィオの顔に整形していたのだ。
あとを追ったルパンたちは、フィオとフィネガンの戦いの結末を見届ける。
フィオは五エ門に言われた言葉を噛みしめ、「王国を守るのはわたし自身だ」と言い放つ。
銃を構えるフィネガンに、剣で挑むフィオ。
フィネガンは飛び道具に剣で勝てるわけないと笑い飛ばすが…
フィオは剣を鞘にしまい、じっと構える。
そしてフィネガンが弾を撃った瞬間にすばやく抜刀し、弾丸を真っ二つに切り裂いた。
フィオはすぐさまみねうちでフィネガンを気絶させる。
そこへ王がやってきて、フィオに『王になるものは誰だ、王とはいかなるものか』と問う。
フィオは「わたしでございます」と答えたあとに、
「王とは当国と民に守られる者ではなく王国と民を守る者。
王国の過去を知る盾であり、王国の未来を切り開くための剣です」と続けた。
その答えに満足げに唸った王は「だってよ、じいさん」と変装をとく。
本物の王は警備員たちに保護されていて、ルパンが王の代理として聞きにきたのだった。
王はスマホの映像を見ながら満足げに笑い、フィオに王国を任せる日がきたと告げる。
するとフィネガンが起き上がり、最後の悪あがきでエルギュイユ監獄の一角に仕込んだミサイル発射のスイッチを押す。
「誰も逃げられん、この発信機をめざして飛んでくるからな」と笑うフィネガン。
ルパンはあっさりとその手から発信機を取り上げ、次元に渡す。
次元は銃の先に発信機をとりつけ、空へ向かって発砲した。
空中で飛散したミサイル。その破片の一部が、フィネガンの船に当たり財宝もろとも沈んでしまう。
がっくりと肩を落とすフィネガンのもとへ、銭形が警察を集めて船でやってくる。
次元は最後になぜ昔と変わってしまったのかと問いかける。
フィネガンは今も昔も誰かを助けている。その手段を泥棒以外に見つけられないだけだと答えた。
それを聞いたルパンたちは、銭形が到着する前に逃げおおせるのだった。
その後:今回はルパンの勝利!
ドルエンテ王国はフィオ王子が生きていると発表し、即位する。
フィネガンは武器密輸の事実を認め、ルートを洗いざらい話していた。
そしてルパンは、不二子から写真つきのメールが届く。
そこには宝石で身を飾った不二子と、泥棒一味の姿が…!
ちゃっかりと、あのとき沈んだフィネガンのお宝を盗み出そうと画策していたのだ。
「なんだよもう、がめついったらありゃしねぇ」
愚痴るルパンに、次元と五右門は俺たちだって同じだろと返す。
車の後ろには、回収したお宝が煌めいていた。先回りして回収していたのだ。
その事実に気付いた不二子は悔しがる。
警察に見つかり、大慌てで逃げる不二子たち。
フィオはニュースのコメントで、ルパンたちへの感謝を述べていた。







プリズン・オブ・ザ・パストの意味を考察
プリズン・オブ・ザ・パストの意味は、直訳すると過去の牢獄です。
エルギュイユ監獄は、フィオたちにとっての監獄でもありました。
王は幽閉され、フィオは身を追われ、弱みを握られたロレンサはフィネガンに従うしかなく…
12年という長い期間を、全員がある意味で囚われの身として過ごしていたわけです。
物語の最期で、フィオがルパンに「過去の監獄から救ってくれてありがとう」というセリフを言う点からも
しらがみから解放された物語を総括したタイトルなのではないでしょうか。