映画

映画【ゴーストランドの惨劇】あらすじと感想|無慈悲な現実が少女を襲う

映画【ゴーストランドの惨劇】のあらすじと感想の紹介です。

先日Amazonプライムの週末限定100円レンタルにラインナップされていたため、借りてみました。

ゴーストランドの惨劇は、あまりに理不尽な運命に巻きこまれてしまった少女たちを描いた物語。

かなり痛々しい描写も多く、特に中盤~後半にかけては絶望・絶望・絶望の嵐でした。

ホラーというよりはタイトルの通り”惨劇”に近い内容。

同じ女性として胸がえぐられるシーンも多かったです。

かといって、ただバイオレンスなだけの内容ではなく、素晴らしい伏線回収をしていたり姉妹の成長を描いていたりと感情がはげしく揺さぶられる映画でした。

まさにキャッチコピーの”二度と観たくないけど、二度観たい”がぴったり!

ゴーストランドの惨劇の作品概要

家

原題:Incident in a Ghostland
ジャンル:ホラー
監督:バスカル・ロジェ
放映時間:91分
主演:クリスタル・リード/アナスタシア・フィリップス/エミリア・ジョーンズ

マーターズ」で有名なパスカル・ロジェが監督したスリラー・ホラー映画です。

あまりにも残酷すぎる運命に巻きこまれた姉妹をテーマに描いた作品で、思わず目を覆いたくなるような描写もチラホラ。

なにが残酷って、やっぱり一番はとことん”理不尽”なところ。

あまりにも酷すぎて実話かと思っちゃいましたが、そのような情報はなかったところが唯一の救いです。

ゴーストランドの惨劇あらすじ

ひざを抱えた少女

双子の姉妹を連れ、変わり者で有名だった亡き叔母の家に引っ越してきたシングルマザーのポリーン。

夜、3人が荷物の片づけをしていると突然2人の暴漢がおしいってくる。

襲われる娘たちを守ろうと抵抗したポリーンは、暴漢たちを殺してしまった。

それから16年後。

事件のあと、ポリーンに言われてすぐ家を飛び出た妹のベスは夢だったホラー作家として成功し、優しい旦那とかわいい息子に恵まれて幸せに暮らしていた。

そんなある日、ベスのもとへ姉のヴェラから「お願いだから戻ってきて」という電話が入る。

引き止める夫を言いくるめ、16年ぶりに我が家へ帰ったベス。

事件後はじめて再会した母は、まるで事件などなかったかのように元気に暮らしていた。

対して姉のヴェラはすっかり精神が狂ってしまったようで、急に叫んだり暴れたりと不気味な奇行をくり返す。

ある日、ヴェラの悲鳴が聞こえてきて駆けつけると、そこには不気味な化粧をほどこし、人形のような服を着て手錠で繋がれた姉の姿が。

混乱したベスはポリーンに助けを求めるが、ポリーンは「ヴェラの言うことを聞いてはいけない」の一点張り。

やがてどこからか、「次はお前だ」という声が聞こえてきて……。

ネタバレを見る

目覚ましの音で目を覚ましたベスは、自分が傷だらけになっていることに気づく。

何が何だかわからないベス。

ヴェラは混乱するベスに真実を伝えた。
暴漢が襲ってきたあの日、母は殺されてしまったこと。

それからずっと2人が”人形”として監禁されていること。

ベスが旦那と息子だと思っていたのは、家の壁に飾られた <絵> だった。

あまりにも残酷すぎる現実に耐えきれず、ベスはずっと現実逃避していたのだ。

ベスがやっと現実を理解したところで、暴漢たちが部屋へやってきてベスを連れて行く。

あまりに異質で、異常な現実にただ怯えるばかりのベス。

それでも何とか現状を打破しようと、隙を見てヴェラとともに屋敷の外に脱出するが─……。

スポンサーリンク

ゴーストランドの惨劇の感想と解説・考察(ネタバレ有)

試練というにはあまりに残酷な現実

突然襲われ、母を亡くした姉妹の絶望は <絶望> なんて言葉じゃ足りないほどのショックだったと思います。

特にベスに関しては、死ぬ瞬間を目撃してしまっているので現実逃避をしてしまうのも無理はないですね。

まだ10代って設定ですし。

ベスの華々しい世界は全部妄想だったというオチ。

つまり母親が殺されたあとに出てくる”顔が綺麗なベス”はすべて妄想ってことです。

下手すると、始まり~ベスが現実を自覚するまでの流れは全部、事実の入り混じった妄想だったりするのかなとも思います。

確かにあとで思い返してみれば「あれっ?」と思うところがチラホラあったんだけど、不自然じゃない違和感だったため全く気づかず。

伏線の張り方と回収がとても見事でした。

不気味さの演出がすごい

不気味な人形

暴漢に襲われるというバイオレンス設定にプラスして、

  • 人形へ異常な執着をみせる大男
  • 大男への母性?を爆発させる女装男

っていう組み合わせが最高に不気味です。

ぞわぞわする。

大男はまるで子どものまま成長が止まってしまったかのような人物で、言葉も喋らない。

そして癇癪持ちで、思い通りにならないと突然大暴れして人形を破壊しまくります。

ベスとヴェラがぼこぼこにされていた理由も、2人が恐怖で泣いたり逃げようとたり人形らしからぬ行動をしたため。

おそらく、残酷さをより演出するためのキャスティングなんだろうけど

姉妹役の女優さんたちが綺麗な顔立ちなので、腫れあがった顔はとても痛々しく…目をふさぎたくなります。

一度は逃げ出したものの…

現実をうけとめ、隙を見てヴェラと逃げ出したベス。

裸足のまま休むことなく走り続けて夜の森をつっきります。

整備されていない森なんて昼間でも躊躇うのに、夜の森なんて死ぬかもって覚悟がないと入れません。

まだ見知った場所ならいいですけど、2人は引っ越し当日に襲われているのでこの森がどれだけ広いか?どこへ繋がるのか?危険な生物はいないか?なんて一切わからないわけです。

それでも少しも迷うそぶりを見せず駆けこんだのは、自然界の危険なんて目じゃないほどに恐怖が勝っていた証拠じゃないでしょうか。

休憩も挟まずひたすら屋敷から離れて走る2人の姿を見守りながら、画面越しに「どうか、どうか無事に逃げきれますように…」と本気で祈っていました。

やがて2人は森を抜け、巡回中の警察に遭遇。

一瞬で異常事態を察知した警察はすぐさま2人を保護します。

良かった!助かった!と少し泣きそうになったのも束の間、次の瞬間にはパンパンっと銃の音が響いて警察死亡

ゆめ

何事…

キャンディーカーで追いかけてきていた暴漢たちが追いついてしまったんですね~。

これは個人的な考察というか想像なんですが、

森がどこに繋がっているかを熟知しているあたり、暴漢たちは3人が越してくる前からあの屋敷に入り浸っていたのかもなあ…なんて。

あの大きな車が2人のあとを追って森を抜けられるとは思えないし、明らかに位置を特定したうえで回り道していたと思う。

そもそも偶然襲ったお屋敷が、大好きな人形でいっぱい!

なんてちょっと偶然が過ぎますもんね。

2人を襲うときも、迷わず地下室へ連れて行ってたし……。

話がそれましたが、元に戻します。

掴み取った希望を目の前で一瞬にして壊され、2人はあっさりと連れ帰られてしまいます。

ベスはまたしても妄想の世界へ。

助かった!と思わせた直後のどん底への叩き落とし。
あまりに残酷な展開に、わたしも感情が死にかけました(笑)

妄想か幽霊か

再び屋敷に閉じこめられて振り出しに戻った2人。

いや一度脱走したわけなので振り出しよりも酷い状況です。

ベスは妄想世界に逃げちゃうし。

まさか、このままバッドエンド?なんて勘繰りましたがベスは自分で妄想の世界とケリをつけて現実に戻ってきます。

もともと姉妹はそんなに仲がいいわけじゃなかったんですが、(母親がベスばかりを気にかけるため、ヴェラが嫉妬で意地悪してた)手を取り合ってもう一度暴漢と戦う描写にほろり。

それでも、やっぱりただの少女と男2人。

力で勝てるはずもなく…

一度目に脱走できたのは、男たちが油断しきっていたからゆえなんですよね。

もうダメだと絶望しかけたときに、大男が撃たれて死にます。

2人を保護した警察が死ぬ直前に無線で報告していたのが幸いし、応援がやってきたってわけです。

大男が死んで怒り狂う女装男。
こちらも容赦なく射殺され、2人は今度こそ本当に保護されました。

ゆめ

よ、よかったー!!

屋敷を離れるさい、ふと後ろを振り返ったベス。

すると屋敷の2階の窓からポリーンが顔を出し、庭に転がったタイプライターを指さします。

ベスの夢だったホラー小説家をめざせというメッセージなのかな。

数年後にノンフィクション本を出して、妄想の世界を現実にするのでしょうか。

このポリーンが幽霊なのか妄想なのかはわかりませんが、個人的には妄想に一票。

幽霊って考えると、ベスだけに見えてメッセージを残すっていうラストが残酷に感じてしまうので…。

もし幽霊なら、ヴェラにも姿を見せてあげて欲しかった。

だから妄想だと思うことにしておきます(笑)

カテゴリ一覧